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「北極星は夜空で一番明るく輝く星」と思われがちですが、実際の北極星(こぐま座α星ポラリス)は視等級1.98等の落ち着いた2等星です[注1]。それでも古来より旅人や航海者の道しるべとされてきたのは、北の空の周極星が天の北極を中心に反時計回りに日周運動し、それより南側の星々が東から昇って西へ沈む中で、ポラリスは天の北極のすぐ近くにあるため肉眼では一晩中ほとんど動かず「真北のほぼ同じ高さ」に留まって見えるからです[注1][注2]。
1. 北極星が一晩中ほとんど動かない天文学的な理由
地球は1日に1回、南極と北極を結ぶ地軸を中心に西から東へ自転しており、この地軸を北側へまっすぐ宇宙空間に伸ばした天球上の点を「天の北極(赤緯+90度)」と呼びます[注2]。現在の夜空では、こぐま座α星ポラリス(HIP 11767、視等級1.98等・スペクトル型F7Ib)が赤緯+89.26度、すなわち天の北極から約0.7度離れた位置にあります[注1]。そのため、地球の自転に伴って北天の星々が天の北極のまわりを反時計回りに巡る際、ポラリス自身も天の北極を中心とする半径約0.7度の小さな円を描いて日周運動しますが、その角度差が約0.7度と小さいため肉眼では真北のほぼ一点に留まって見えます[注1][注2]。
2. 日本各地の緯度と北極星の見え方の対照表
地平座標において「天の北極」の高度はその観測地の「北緯」と厳密に等しくなり、天の北極から約0.7度離れたポラリスの見かけの高度は、日周運動の位相に応じて「観測地の北緯±約0.7度」の範囲に収まります[注1][注2]。日本国内の4都市における天の北極の高度(=北緯)とポラリスの見かけの高度の範囲を比較すると次の通りです[注1][注2]。
| 観測都市 | 天の北極の高度(=北緯) | ポラリスの見かけの高度(北緯±約0.7度) | 空を見上げたときの位置関係 |
|---|---|---|---|
| 札幌(北海道)[注2] | 約43.1度[注2] | 約43.1度(±約0.7度)[注1][注2] | 地平線(0度)と天頂(90度)の中間に近い北の空に見える[注2] |
| 東京(東京都)[注2] | 約35.7度[注2] | 約35.7度(±約0.7度)[注1][注2] | 真北の地平線から約35.7度前後(±約0.7度)の高さに見える[注1][注2] |
| 福岡(福岡県)[注2] | 約33.6度[注2] | 約33.6度(±約0.7度)[注1][注2] | 東京よりも約2.1度低い北の空の位置に輝く[注2] |
| 那覇(沖縄県)[注2] | 約26.2度[注2] | 約26.2度(±約0.7度)[注1][注2] | 北海道や本州に比べて低い北の空の位置に見える[注2] |
3. 北斗七星とカシオペヤ座から北極星をたどる方法
上の計算星図は、2026年11月1日 21時00分(日本標準時)に東京(北緯35.675度・東経139.538度)で北の空を含む全天を計算描画したもので、この時刻のポラリスは天の北極(高度35.675度)より少し上側にあたる高度36.1度(北緯35.675度+約0.4度、すなわち北緯±約0.7度の範囲内)に位置しています[注1][注2]。ポラリスを見つけるには、季節によって北の空で目立つ2つの星座を目印にします[注3]。
- 春〜夏(北斗七星から探す): 春から夏の夜に北の空高く昇るおおぐま座の「北斗七星」のひしゃくの先端2星を結ぶ線を北へたどると、こぐま座のポラリスが見つかります[注3]。
- 秋〜冬(カシオペヤ座から探す): 秋から冬の夜に北の空高く昇るカシオペヤ座の「W字」の星並びを目印にして、北天のポラリスをたどることができます[注3]。
4. 旅先や記念日の夜空で北極星を探す楽しみ
北極星の周囲には明るい1等星がないため、一度見つけ方を覚えると、旅先でもすぐに真北の方角と自分がいる緯度の違いを実感できます[注2][注3]。NightMark で取り扱っている別売オプションの「星座ガイドカード」(星図アートとの同時購入1,980円・同梱送料0円、単品購入2,980円・送料500円、通常3〜4営業日で国内から発送)でも、こうした季節の星座の目印や神話の物語を分かりやすく紹介しています[注4]。
5. 出典・参考資料
- [注1] 欧州宇宙機関(ESA)Hipparcos Astrometric Catalog / IAU WGSN『The Hipparcos and Tycho Catalogues (ESA SP-1200, HIP 11767 α UMi Polaris)』(https://www.cosmos.esa.int/web/hipparcos/catalogues / 確認日: 2026-10-21)
- [注2] 国立天文台(NAOJ)暦計算室『こよみ用語解説:天球・天の北極と地平座標』(https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/wiki/C5B7B5AAA1A6C3CFBFC7.html / 確認日: 2026-10-21)
- [注3] 国立天文台(NAOJ)『ほしぞら情報・東京の星空(2026年11月)』(https://www.nao.ac.jp/astro/sky/2026/11.html / 確認日: 2026-10-21)
- [注4] NightMark 公式製品仕様正本(CANONICAL_FACTS_REGISTRY)『NightMark 星座ガイドカード仕様(別売オプション)』(https://night-mark.com/products/star-guide-card / 確認日: 2026-10-21)
参考資料・一次資料(出典台帳)
- [注1]:現在の北極星であるこぐま座α星ポラリス(HIP 11767)は視等級1.98等の2等星(スペクトル型F7Ib、黄白色)であり、赤緯+89.26度(天の北極+90度から約0.7度離れた位置)にあるため、天の北極の周囲を半径約0.7度の小さな円を描いて日周運動し、見かけの高度は観測地の北緯±約0.7度の範囲となる。
- [注2]:地球の自転軸の北側の延長点である「天の北極(赤緯+90度)」の地平高度は観測地の北緯と厳密に等しくなり、天の北極から約0.7度離れたポラリスの見かけの高度は「北緯±約0.7度」の範囲に収まる(東京・北緯35.675度の2026年11月1日21時00分JSTにおけるポラリスの計算高度は36.1度)。
- [注3]:北の夜空で北極星(こぐま座α星)を探す際は、春〜夏に高く昇る北斗七星(おおぐま座)のひしゃくの先端2星を結ぶ線、または秋〜冬に北の高い空に昇るカシオペヤ座のW字の星並びを目印としてたどることができる。
- [注4]:NightMark の別売オプション「星座ガイドカード」(星図アートとの同時購入1,980円・同梱送料0円、単品購入2,980円・送料500円、通常3〜4営業日で国内から発送)では、主要な星座の目印や神話の物語を案内している。